企業TikTokとは、企業が自社のアカウントで短い動画を投稿し、集客や採用、認知につなげる取り組みです。「企業が始めても意味があるのか」「何を投稿すれば伸びるのかわからない」と感じていませんか?
この記事では、企業TikTokの始め方と、伸びるアカウントの共通点、投稿の型、運用体制を解説します。弊社が支援先で月間再生数1,000万回超えを達成した運用で得たノウハウも紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事の要点
- 企業TikTokは、目的(採用・集客・認知)と出演者を決めてから始める
- 総務省調査のTikTok利用率は全年代36.7%、10代67.9%、20代61.5%で、年代による差が大きい
- ビジネスアカウントでは、使える音源が商用音楽ライブラリに限られる(TikTok公式)
- 伸びるアカウントは、見せる人とテーマが決まっていて、冒頭で内容がわかる
- 再生数だけでなく、問い合わせや応募まで見て判断する
企業がTikTokを使う目的は?
企業がTikTokを使う主な目的は、採用、集客、認知の3つです。目的によって、見せる内容も追いかける数字も変わります。

| 目的 | 見せる内容 | 追いかける数字 |
|---|---|---|
| 採用 | 働く様子、社員の人柄、仕事のリアル | 問い合わせ、応募 |
| 集客 | 商品の使い方、お客様の悩みへの回答 | サイト訪問、問い合わせ、来店 |
| 認知 | 業界の豆知識、社員の個性 | 再生数、フォロワー |
TikTokはどの世代に届く?
TikTokは特に若い世代によく使われています。総務省「令和7年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」(2025年12月実施、13〜79歳の1,800人)によると、TikTokの利用率は全年代で36.7%、10代で67.9%、20代で61.5%、30代で44.7%、40代で42.6%、50代で32.2%、60代で21.2%です。

届けたい相手が使っている媒体かどうかを、最初に確かめましょう。40代でも4割を超えるので、若者だけの媒体とは言い切れません。ただ、60代が中心のお客様に届けたい場合は、他の媒体も検討したほうがよいでしょう。採用目的の方はTikTok採用とはもご覧ください。
企業TikTokの始め方は?
始め方は、目的を決める、アカウントを作る、導線を整える、最初の10本を作る、振り返るの5ステップです。

- 手順1 目的と相手を決める:採用か集客か、誰に届けるか
- 手順2 アカウントを作る:ビジネスアカウントへの切り替えを確認する
- 手順3 プロフィールと導線を整える:何の会社か、見た人にどうしてほしいかを書く
- 手順4 最初の10本を企画する:同じテーマで型をそろえる
- 手順5 週1〜2本投稿して振り返る:どの動画で問い合わせや応募につながったかを見る
導線とは、投稿を見た人が問い合わせや応募をするまでの流れを指します。作り方は採用SNSの導線設計が参考になります。
音源のルールに気をつける
企業アカウントで特に注意したいのが音源です。TikTok公式のヘルプ(2026年7月更新)によると、ビジネスアカウントでは「音源を追加」を押したときに商用音楽ライブラリの音源だけが表示されます。商用音楽ライブラリとは、企業がTikTokの投稿に使える音源を集めたものです。個人アカウントで流行している楽曲を、同じように企業の宣伝に使えるとは限りません。迷ったらライブラリ内の音源を選びましょう。
伸びるアカウントの共通点は?
伸びるアカウントの共通点は、見せる人とテーマが決まっていて、冒頭で内容がわかり、続いていることです。弊社の支援で月間再生数1,000万回超えになったアカウントの運用でも、この基本を大切にしてきました。

- 見せる人が決まっている:毎回同じ社員が出ると、見る人に覚えてもらいやすい
- テーマが絞られている:「警備の仕事のリアル」のように一言で言える
- 冒頭で内容がわかる:最初の一言と文字で、何の動画かを伝える
- 同じ型で続けている:企画の型を決めると、制作の負担も減る
冒頭の作り方は採用TikTokの台本の書き方で詳しく解説しています。
支援事例:警備会社のTikTok・Instagram運用
弊社が支援した警備会社では、TikTok 15万フォロワー、Instagram 4万フォロワー、月間再生数1,000万回超え、採用問い合わせ200件超となりました。支援内容は、ショート動画の企画、投稿設計、アカウントの改善、問い合わせ導線の設計です。再生数を伸ばすだけでなく、問い合わせまでつなげることを重視しました。なお、結果は業種や地域、条件によって変わります。
バズっても問い合わせにつながらないことがある点は、TikTok採用でバズっても応募が来ない理由で解説しています。
企業TikTokの投稿の型は?
投稿の型は、悩みへの回答、1日の流れ、あるある、ビフォーアフター、よくある質問の5つから始めるのがおすすめです。

| 投稿の型 | 内容 | 向いている目的 |
|---|---|---|
| 悩みへの回答 | よくある悩みに30秒で答える | 集客、認知 |
| 1日の流れ | 社員の仕事を順番に見せる | 採用 |
| 業界のあるある | 働く人が共感する話を見せる | 認知、採用 |
| ビフォーアフター | 作業や施工の前後を見せる | 集客 |
| よくある質問 | 給与、休み、料金などに答える | 採用、集客 |
ビフォーアフターとは、作業の前と後を比べて変化を見せる形式です。企画の例は採用動画ネタ30選が参考になります。最初は3つの型に絞り、反応のよいものを増やしましょう。
伸びたかどうかはどこで判断する?
1本ごとの再生数だけでなく、10本単位で傾向を見るのがおすすめです。1本の結果には波があります。視聴維持率(動画がどのくらい見続けられたかの割合)、保存、プロフィールの閲覧、問い合わせを順に確かめましょう。
企業TikTokでよくある失敗は?
よくある失敗は、目的が決まらないまま、流行のダンスや企画をまねすることです。再生数は伸びても、会社のことが何も伝わらなければ問い合わせや応募にはつながりません。
- 目的がない:何のための投稿か決まっておらず、社内で評価できない
- 宣伝ばかり:自社の紹介だけになり、見る人の役に立たない
- 担当者に任せきり:出演や撮影の協力が得られず、数ヶ月で止まる
- 再生数だけで判断する:伸びた動画と、問い合わせにつながる動画は同じとは限らない
- 導線がない:興味を持った人が、次にどこを見ればいいかわからない
TikTokの動画は入口で、問い合わせや応募はその先で起きます。だからこそ、投稿を始める前にプロフィールと案内先を整えておくことが大切です。採用目的の場合は、職種によってInstagramとの使い分けも検討しましょう。考え方は採用SNSの職種別の選び方で解説しています。
企業TikTokの運用体制は?
運用体制は、企画、出演、撮影、編集、投稿、分析の役割を決めることから始めます。人数が少ない場合は1人が複数を兼ねても構いません。
| 体制 | 向いている会社 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 社内で運用 | 動画が得意な社員がいる | 費用を抑えられ、ノウハウが残る | 通常業務で止まりやすい |
| 一部を外注 | 出演はできるが編集が難しい | 負担を減らせる | 社内の調整は残る |
| まとめて外注 | 社内に時間も経験もない | 企画から分析まで任せられる | 費用がかかり、任せきりだと失敗しやすい |
外注の費用は範囲によって変わります。詳しくはTikTok運用代行の選び方やTikTok採用の費用をご覧ください。弊社の場合、Aプランは月額30万円(6投稿/月)からで、契約期間は6ヶ月〜です。大枠のプランをもとに、初回MTGとヒアリングシートの回答を踏まえてカスタマイズし、認識をすり合わせてから運用を始めます。
1週間の運用イメージ
社内で週1本を作る場合は、次のような流れが目安です。曜日や時間は業務に合わせて調整してください(弊社の支援での考え方をもとにした例です)。
| タイミング | やること | 担当 |
|---|---|---|
| 月曜 | 先週の投稿の振り返り、次の企画を決める | 担当者 |
| 水曜 | 台本を作り、出演者に共有する | 担当者 |
| 木曜 | 撮影(15〜30分) | 出演者、担当者 |
| 金曜 | 編集、確認、投稿 | 担当者、確認者 |
企業TikTokに向いていないケース
向いていないのは、数週間で成果がほしい場合、発信を続ける人が社内にいない場合、届けたい相手がTikTokをあまり使わない場合です。こうした場合は、広告や求人媒体など他の手段を先に検討しましょう。
企業TikTokでよくある質問
Q. 企業TikTokは毎日投稿が必要ですか?
A. 必須ではありません。無理に毎日投稿して質が下がるより、週1〜2本を同じ型で続けるほうが現実的です。慣れてきたら本数を増やしましょう。
Q. 顔出しなしでも始められますか?
A. 始められます。手元や作業の様子、声だけの解説でも動画は作れます。ただ、採用目的の場合は、働く人の人柄が伝わるほうが効果的です。
Q. 流行している曲を企業アカウントで使えますか?
A. 注意が必要です。TikTok公式のヘルプによると、ビジネスアカウントで表示されるのは商用音楽ライブラリの音源です。迷ったらライブラリ内の音源を使いましょう。
Q. どのくらいで効果が出ますか?
A. 一概には言えません。数本で判断せず、まず10本単位で傾向を見ましょう。急いで成果がほしい場合は、広告など他の手段との組み合わせも検討してください。
Q. アカウントは会社名で作るべきですか?
A. 目的によります。集客なら会社名やサービス名、採用なら「〇〇社の採用担当」のように、誰に向けたアカウントかが伝わる名前がおすすめです。
まとめ:企業TikTokは目的と型を決めてから
- 目的(採用、集客、認知)で見せる内容と追いかける数字が変わる
- ビジネスアカウントの音源のルールを確認する
- 見せる人とテーマを決め、同じ型で続ける
- 再生数だけでなく、問い合わせや応募まで見る
まずは、お客様や候補者からよく聞かれる質問を10個書き出してみましょう。それが最初の10本の企画になります。
参考情報(2026年11月4日確認)
株式会社Add Value 代表
企業ごとに施策を変えながら採用の成果にコミットするSNS運用代行会社を経営。Instagram・TikTok・採用媒体・Threads・YouTube・Meta広告・簡易採用LPまで対応し、約20案件を並行支援。警備会社のSNS採用で問い合わせ200件超、支援先の月間再生数は1,000万回超えなどの実績を持つ。プロフィール詳細はこちら →


