「採用にYouTubeを使ってみたいけれど、何から始めればいいかわからない」「TikTokやInstagramと何が違うの?」──採用担当の方から、こうしたご質問をいただくことが増えてきました。
YouTube採用とは、YouTubeのショート動画で会社を知ってもらい、長尺動画で仕事内容や社員の想いを深く伝えて、応募や内定承諾につなげる採用手法です。この記事では、ショートと長尺の役割分担、TikTok・Instagramとの違い、応募につなげるための設定や始め方を解説します。
この記事の要点
- 企業サイトからYouTubeへリンクしている企業は、5年で11.3%から19.5%に増えた
- ショート(3分以内)は「知ってもらう」、長尺は「理解してもらう」と役割を分ける
- YouTubeの強みは、社名で検索した人や選考中の人に深く伝えられること
- ショートから長尺へは「関連動画」機能でリンクできる
- 最初は「見せたい長尺1本」を作り、名場面をショートに切り出すのが始めやすい
YouTube採用とは?企業の活用は広がっている
結論からいうと、YouTubeは「確かめに来た人」に会社を深く伝えられる媒体です。短い動画で広く届けるTikTokやInstagramとは、得意なことが少し違います。
企業サイトからYouTubeへのリンクは5年で約1.7倍に
リブランディング株式会社が、同じ企業21,002社の公式サイトのトップページを2021年8月と2026年9月で比べた調査(2026年9月29日発表)では、YouTubeへのリンクがある企業は11.3%から19.5%へ8.2ポイント増えました。
| トップページにリンクがある企業 | 2021年 | 2026年 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 19.7% | 33.4% | +13.7pt | |
| YouTube | 11.3% | 19.5% | +8.2pt |
| X | 18.8% | 22.2% | +3.5pt |
| 30.8% | 29.1% | -1.7pt |
この調査はリンクの有無を調べたもので、YouTubeの運用状況や応募数との関係までは調べていません。それでも、会社の顔である公式サイトからYouTubeへ案内する企業が増えていることはわかります。
ショートと長尺の役割分担

YouTube採用でまず押さえたいのが、ショートと長尺は役割が違うということです。どちらか一方ではなく、組み合わせて使うことで効果が高まります。
| 項目 | ショート動画 | 長尺動画 |
|---|---|---|
| 役割 | 会社を知ってもらう | 仕事・会社を理解してもらう |
| 長さ・形 | 縦型または正方形で3分以内 | 時間をかけてじっくり話せる |
| 届く相手 | まだ会社を知らない人 | 社名で検索した人・選考中の人 |
| 向いている内容 | 職場の雰囲気・社員の人柄・一言インタビュー | 仕事の1日・社員インタビュー・よくある質問 |
ショートは最大3分まで投稿できる
YouTubeヘルプによると、2024年10月15日以降にアップロードされた縦型または正方形で3分以内の動画は、ショートとして扱われます。以前より長く話せるようになったため、社員の一言インタビューなども入れやすくなりました。
長尺は「入社前にじっくり見られる」動画
応募を考えている人や、面接・内定が決まった人は、その会社の動画をじっくり見る傾向があります。長尺動画は、選考中の不安を減らし、内定承諾の後押しにもなるのが強みです。
TikTok・Instagramとの違い

YouTubeは、TikTokやInstagramの代わりではなく、役割の違う「深く伝える場所」として考えるのがおすすめです。
| SNS | 得意なこと | 採用での主な使い方 |
|---|---|---|
| YouTube | 長尺で深く伝える・検索されて長く見られる | 仕事の1日・社員インタビューで理解を深める |
| TikTok | フォロワーが少なくても届きやすい | 職場の雰囲気が伝わる短尺で認知を広げる |
| プロフィールで情報を整理できる・DMで気軽にやりとり | リールと募集要項の投稿で応募を後押しする |
まずはショート動画の運用から始めるのも選択肢
長尺動画の制作は、ショートより手間がかかります。社内の体制が限られている場合は、TikTokやInstagramでショート動画を先に始め、反応の良いテーマを長尺にするという順番も現実的です。職種ごとの使い分けは採用SNSは職種別に使い分けるで紹介しています。
YouTubeから応募につなげる設計

動画を見てもらうだけでは、応募にはつながりません。見終わった人に「次の場所」を必ず示すことが大切です。
ショートから長尺へは「関連動画」でつなぐ
YouTubeヘルプによると、ショートには自分のチャンネルの動画を「関連動画」として設定できます。設定すると、ショートのチャンネル名の下に、視聴者がタップできるリンクが表示されます。
- 設定方法:YouTube Studioの「コンテンツ」からショートを選び、関連動画を選んで保存する
- 条件:高度な機能へのアクセスが有効になっていること
- 選べる動画:自分のチャンネルの公開・限定公開の動画(長尺・ショート・ライブ)
概要欄と採用サイトを相互につなぐ
長尺動画の概要欄には、採用サイトや応募ページへのリンクを入れます。反対に、採用サイトにもYouTubeへの入口を置きましょう。採用サイトで条件を見た人が、動画で働く姿を確かめられる状態が理想です。つなぎ方の全体像は採用SNSの導線設計で解説しています。
選考中の人に動画を送る
面接が決まった人に「仕事の1日」の動画を送る、内定を出した人に先輩社員のインタビューを送る、といった使い方も効果的です。選考中の不安を減らすことで、辞退を防ぐことにもつながります。
YouTube採用で作りたい動画5選

何を撮ればいいか迷ったら、求職者が応募前に不安に思うことから企画を考えましょう。おすすめは次の5つです。
- 仕事の1日(密着):出社から退勤までを追い、仕事のイメージをそのまま伝える
- 若手社員のインタビュー:入社理由・入社前の不安・今のやりがいを本人の言葉で
- 先輩に聞く「よくある質問」:給与・休日・人間関係など、面接では聞きにくいことに答える
- 職場・現場の紹介:設備や休憩室など、働く場所をありのまま見せる
- 長尺の名場面をショートに:インタビューの印象的な一言を切り出し、入口にする
良い面だけを見せると、入社後のギャップにつながります。大変なことと、その乗り越え方もあわせて伝えると、信頼される動画になります。企画のヒントは採用SNSのペルソナ設計もご覧ください。
YouTube採用の始め方4ステップ

YouTube採用は、最初から毎週投稿しなくても大丈夫です。まずは「見せたい1本」を作るところから始めましょう。
| ステップ | やること | ポイント |
|---|---|---|
| 1. 目的を決める | 認知・理解・辞退防止のどれを狙うか決める | 採用の課題がどこにあるかから考える |
| 2. 長尺を1本作る | 仕事の1日か、社員インタビューを撮る | 求職者が一番知りたいことから |
| 3. ショートに切り出す | 印象的な場面を3分以内にまとめる | 関連動画で長尺へつなぐ |
| 4. 採用サイトとつなぐ | 概要欄と採用サイトを相互にリンクする | 選考中の人にも動画を送る |
撮影前に準備しておきたいこと
長尺動画は、撮り直しが難しい分、事前の準備が大切です。特に社員の出演については、必ず本人の同意を取ってから撮影しましょう。
| 準備すること | 内容 |
|---|---|
| 出演者の同意 | 公開範囲・公開期間・退職時の扱いを事前に説明する |
| 質問の準備 | インタビューの質問は事前に共有し、答えを考えてもらう |
| 写り込みの確認 | 書類・画面・お客様など、映してはいけないものを確認する |
| 機材 | スマホでも撮影できる。声が聞き取れるようマイクはあると安心 |
動画のクオリティよりも、社員が自然体で話している「リアルさ」のほうが求職者には伝わります。最初から完璧を目指さず、まず1本公開してみましょう。
弊社の支援について
弊社は、企業ごとに施策を変えながら採用の成果にコミットするSNS運用代行会社です。YouTubeのほか、Instagram・TikTok・Threads、採用媒体、Meta広告の運用にも対応しています。警備会社の採用支援では、月間再生数1,000万回超え・採用問い合わせ200件超につながりました。ショート動画で作った入口を、長尺や採用サイトで「理解」につなげることで、媒体をまたいだ設計ができます。
YouTube採用でよくある質問
Q. YouTube採用はショートと長尺のどちらから始めるべきですか?
A. 社名で検索した人や選考中の人に深く伝えたいなら、長尺を1本作り、その名場面をショートに切り出すのがおすすめです。認知を広げたい場合は、ショートから始めても構いません。
Q. YouTubeショートは何分まで投稿できますか?
A. YouTubeヘルプによると、2024年10月15日以降にアップロードされた縦型または正方形の動画は、3分以内ならショートとして扱われます。
Q. ショートから長尺動画へ誘導する方法はありますか?
A. 「関連動画」機能を使うと、ショートに自分のチャンネルの動画へのリンクを表示できます。YouTube Studioから設定でき、高度な機能へのアクセスが必要です。
Q. TikTokやInstagramとYouTubeは両方必要ですか?
A. 必ずしも両方は必要ありません。体制が限られている場合は、ショート動画の運用を先に始め、反応の良いテーマを長尺にしてYouTubeに載せる順番が現実的です。
Q. YouTube採用の動画はスマホで撮影しても大丈夫ですか?
A. 大丈夫です。映像の美しさより、仕事の様子や社員の言葉が伝わることのほうが大切です。声が聞き取りにくい場合は、マイクを用意すると見やすくなります。
まとめ:ショートで入口をつくり、長尺で志望度を上げる
- 企業サイトからYouTubeへリンクしている企業は19.5%に増えている
- ショート(3分以内)は「知ってもらう」、長尺は「理解してもらう」
- YouTubeは、社名で検索した人や選考中の人に深く伝える場所
- 関連動画・概要欄・採用サイトで「次の場所」を必ず示す
- まず「見せたい長尺1本」を作り、名場面をショートに切り出す
「YouTubeを採用に使いたいが、何を撮ればいいかわからない」「ショート動画と長尺をどう組み合わせればいいか知りたい」という方は、お気軽にご相談ください。採用動画の費用感は採用動画の相場はいくら?もあわせてご覧ください。
参考情報(2026年10月29日確認)
株式会社Add Value 代表
企業ごとに施策を変えながら採用の成果にコミットするSNS運用代行会社を経営。Instagram・TikTok・採用媒体・Threads・YouTube・Meta広告・簡易採用LPまで対応し、約20案件を並行支援。警備会社のSNS採用で問い合わせ200件超、支援先の月間再生数は1,000万回超えなどの実績を持つ。


