ホテルの採用が難しい理由と、SNS・採用動画の活用法

ホテルの採用をSNSと採用動画で進める方法を解説する記事のアイキャッチ。ホテルのフロントで案内する女性スタッフのイラスト

ホテルの採用が難しいのは、辞める人が多く欠員が続きやすいうえに、フロント以外の仕事や働き方が求職者に見えていないためです。「求人を出しても応募が少ない」「採用してもすぐに辞めてしまう」と悩んでいませんか?

この記事では、データで見るホテル・宿泊業の採用の現状、求職者が本当に知りたいこと、SNS・採用動画で見せるべき内容と始め方を解説します。ホテル・商業施設の支援で感じているポイントも紹介しますので、ホテルの採用担当・支配人の方はぜひ最後までご覧ください。

この記事の要点

  • 厚生労働省「令和7年雇用動向調査」で、宿泊業,飲食サービス業の離職率は23.7%(全産業13.7%)
  • 接客・給仕職業従事者の有効求人倍率は2.31倍で、職業計1.08倍の2倍以上(2026年9月)
  • 求職者が知りたいのは、1日の流れ、シフトと休み、教え方、一緒に働く人、その先のキャリア
  • 条件は求人票で、仕事と人はSNS・採用動画で伝え、両方をつなぐ
  • お客様を映さないなど撮影ルールを決め、3ヶ月を目安に続ける
目次

ホテルの採用はなぜ難しい?データで見る宿泊業の採用難

ホテルの採用が難しいのは、お客様が増える一方で、働く人の入れ替わりが激しく、接客の仕事は人の取り合いになっているためです。公的なデータで現状を確認しましょう。

宿泊業,飲食サービス業の離職率は23.7パーセントで全産業の13.7パーセントより高く、接客・給仕職業従事者の有効求人倍率は2.31倍、2025年の外国人延べ宿泊者数は1億7,992万人泊であることを示す図解スライド

厚生労働省「令和7年雇用動向調査」(2026年8月公表)によると、宿泊業,飲食サービス業の入職率は27.8%、離職率は23.7%で、どちらも全産業(入職率14.7%、離職率13.7%)の中で最も高い水準でした。人の出入りが激しく、採用を続けないと現場が回らない業界だといえます。

指標数値出典
宿泊業,飲食サービス業の離職率(2025年)23.7%(全産業13.7%)厚生労働省「令和7年雇用動向調査」
接客・給仕職業従事者の有効求人倍率(2026年9月)2.31倍(職業計1.08倍)厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年9月分)」
延べ宿泊者数(2025年)6億6,111万人泊(うち外国人1億7,992万人泊)観光庁「宿泊旅行統計調査」
客室稼働率(2025年)全体61.6%(ビジネスホテル75.3%、シティホテル74.1%)観光庁「宿泊旅行統計調査」

有効求人倍率とは、仕事を探している人1人あたりに何件の求人があるかを示す数字です。厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年9月分)」(常用・パート含む、原数値)では、接客・給仕職業従事者は2.31倍でした。需要の面では、観光庁「宿泊旅行統計調査」によると2025年の外国人延べ宿泊者数は1億7,992万人泊(前年比+9.4%)に増えています。お客様は増えているのに、働く人の確保が追いついていないのが今のホテル業界です。

ホテルの採用で応募が集まらない理由は?

応募が集まらない主な理由は4つです。欠員が続くこと、仕事の中身が見えないこと、シフトへの不安、接客業どうしの人の取り合いです。

辞める人が多く欠員が続く、仕事の中身が見えない、シフトや夜勤が不安、接客業どうしで人を取り合うというホテルの採用が難しい4つの理由をまとめた図解スライド
理由求職者の気持ち採用でできること
欠員が続く人が足りなくて忙しそう入社後の教え方やフォローを見せる
仕事の中身が見えないフロント以外に何があるのか知らない客室、料飲、営業、バックオフィスの仕事を紹介する
シフトや夜勤が不安生活リズムが崩れそう1週間のシフト例や休みの取り方を見せる
人の取り合い飲食や小売と何が違うのかホテルならではのやりがいや成長を伝える

特に見落とされがちなのが、ホテルの仕事の幅広さが知られていないことです。客室清掃、レストラン、宴会、予約、営業など、職種によって働き方は大きく違います。求人票に職種名だけを書いても、未経験の人には違いが伝わりません。

ホテルで働きたい求職者が知りたいことは?

求職者が知りたいのは、給与や休日の数字だけでなく、「自分がそこで働く姿」を想像できる情報です。応募の前に不安を解消できるかどうかが、応募するかどうかを分けます。

1日の仕事の流れ、シフトと休み、教え方と研修、一緒に働く人、その先のキャリアというホテルで働く前に求職者が知りたい5つのことをまとめた図解スライド
  • 1日の仕事の流れ:出勤から退勤まで何をするのか。職種ごとに違いがあるか
  • シフトと休み:夜勤は月に何回か、連休は取れるか、土日に休めるか
  • 教え方と研修:未経験でも始められるか、誰が教えてくれるか
  • 一緒に働く人:先輩や上司はどんな雰囲気か、年齢層はどうか
  • その先のキャリア:語学を活かせるか、資格支援や他の職種への異動はあるか

株式会社Add Valueがホテル・商業施設の採用を支援するなかでも、応募前の不安に先回りして答えている会社ほど、面接での辞退や入社後のギャップが少ないと感じています。内定後の辞退を防ぐ考え方は内定辞退を防ぐ採用SNSで解説しています。

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ホテルのSNS・採用動画では何を見せる?

SNS・採用動画では、求人票では伝わらない「仕事」と「人」を見せます。採用動画とは、会社や仕事の魅力を求職者に伝えるための動画のことで、最近はスマートフォンで見る縦型のショート動画が中心です。

求人票や求人媒体では給与・休日などの条件が伝わり、SNSや採用動画では1日の流れや先輩の雰囲気など仕事と人が伝わるという違いを比べた図解スライド
テーマ投稿の例答えられる不安
職種紹介フロント、客室、レストラン、宴会、営業の1日どんな仕事があるのか
裏側の仕事開業前の準備、ベッドメイク、宴会場のセッティング表から見えない仕事は何か
働き方シフトの組み方、夜勤明けの過ごし方、休日生活と両立できるか
人と教え方先輩インタビュー、新人研修の様子未経験でも大丈夫か
やりがいお客様からの手紙、外国のお客様への対応この仕事で何が得られるか

総務省「令和7年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」(2025年12月公表、n=1,800)では、Instagramの利用率は20代で82.6%、TikTokの利用率は10代で67.9%でした。若手に届けるなら、まだ会社を知らない人への入口はTikTok、会社を確かめる場所はInstagramという使い分けがしやすいです。動画の種類や作り方は採用動画とは、Instagramの使い方は採用Instagramの効果を最大化する方法で詳しく解説しています。

自社のホテルで何を発信できるか相談したい方へ

施設の特徴や採用したい職種を伺い、見せ方と応募までの流れを一緒に考えます。

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ホテルのSNS採用の始め方は?4つのステップ

始め方は、採用したい人を決め、撮影ルールを整え、アカウントと応募の導線を用意してから投稿を続ける流れです。

採用したい人を決める、お客様を映さない撮影ルールを決める、InstagramとTikTokのアカウントを整える、投稿とDM・応募フォームで応募につなげるというホテルのSNS採用を始める4ステップを示す図解スライド
  1. 採用したい人を決める:新卒か中途か、どの職種か、正社員かアルバイトかを決めます。1人の人物像に絞ると発信がぶれません。考え方は採用SNSのペルソナ設計を参考にしてください
  2. 撮影のルールを決める:お客様や予約情報を映さない、客室番号や館内の防犯設備がわかる映像を出さない、出演は本人の同意をとる、の3つを最初に決めます
  3. アカウントを整える:ホテル名、所在地、募集している職種、応募先をプロフィールに書きます。集客用のアカウントと分けるかは採用アカウントは分けるべき?で判断の目安を紹介しています
  4. 投稿と応募をつなぐ:週2〜3本を目安に投稿し、DMや応募フォームから気軽に問い合わせできるようにします。導線の作り方は採用SNSの導線設計で解説しています

撮影は、チェックアウト後からチェックインまでの比較的落ち着いた時間や、宴会のない日を選ぶと現場の負担が少なく済みます。まずは3ヶ月を目安に続け、プロフィールへのアクセスや問い合わせ数で見直しましょう。

ホテルがSNS採用で気をつけることは?メリットとデメリット

SNS採用には、費用をかけずに始められ、投稿が資産として残るメリットがある一方で、成果が出るまで時間がかかり、運用の手間がかかるデメリットもあります。

メリットデメリット・注意点
仕事や職場の雰囲気が伝わり、入社後のギャップが減りやすい応募が増えるまで数ヶ月かかることが多い
アカウント開設と投稿は無料で始められる撮影や編集の担当者の時間が必要
投稿が残り、求人を止めても見てもらえるお客様のプライバシーへの配慮が欠かせない
集客用の発信とは違う、働く人目線の魅力を出せる実態より良く見せると、早期退職につながる

SNSだけで今すぐの欠員を埋めるのは難しいため、急ぎの採用は求人媒体、半年後を見据えた母集団づくりはSNSと、役割を分けて併用するのが現実的です。SNS採用の全体像はSNS採用とはで詳しくまとめています。

ホテルの採用でよくある質問

ホテルの採用にSNSは効果がありますか?

仕事の中身や職場の雰囲気を伝える手段として役立ちます。ただし、すぐに応募が増えるとは限らないため、3ヶ月から半年ほど続けて、問い合わせ数などの数字で判断しましょう。

集客用のInstagramで採用の投稿をしてもよいですか?

投稿の数が少ないうちは、集客用のアカウントで採用の投稿を混ぜても構いません。採用の発信を継続的に増やすなら、宿泊客向けの発信と混ざらないよう、採用専用のアカウントを作ると見やすくなります。

ホテルの館内で撮影するときの注意点は何ですか?

お客様、予約情報、客室番号、防犯設備が映らないようにすることです。撮影する時間と場所を事前に決め、公開前に責任者が確認する流れを作っておきましょう。

ホテルの採用動画は何本くらい用意すればよいですか?

ショート動画なら、最初の3ヶ月で20〜30本を目安にすると、職種紹介、1日の流れ、先輩インタビューなどの基本のテーマを一通りそろえられます。1本を長く作り込むより、短い動画を続けて出すほうが、求職者が知りたいことに幅広く答えられます。

ホテルのSNS採用を外注すると費用はどのくらいですか?

株式会社Add Valueの基本のプランは月額30万円(6投稿/月)からで、契約期間は6ヶ月からです。大枠のプランをもとに、初回MTGとヒアリングシートの回答を踏まえてカスタマイズし、認識をすり合わせてから運用を始めます。

まとめ:ホテルの採用は「働く姿」を見せることから

ホテルの採用では、条件を伝えるだけでなく、求職者が働く姿を想像できる情報を届けることが大切です。

  • 宿泊業,飲食サービス業の離職率は23.7%で、全産業でいちばん高い
  • 応募が集まらない理由は、欠員、仕事が見えない、シフトの不安、人の取り合い
  • 求職者は1日の流れ、シフト、教え方、一緒に働く人、キャリアを知りたい
  • 条件は求人票、仕事と人はSNS・採用動画で伝える
  • お客様を映さないルールを決め、3ヶ月を目安に続ける

株式会社Add Valueは、企業ごとに施策を変えながら採用の成果にコミットするSNS運用代行会社です。SNSの運用だけでなく、リクルートやジョブメドレーなどの採用媒体の運用、目標の採用人数から逆算した広告運用、専属カメラマンによる高品質の動画作成まで対応しています。自社のホテルに合う発信を知りたい方は、お気軽にご相談ください。

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監修者 佐々木啓吾

監修:佐々木啓吾

株式会社Add Value 代表

企業ごとに施策を変えながら採用の成果にコミットするSNS運用代行会社を経営。Instagram・TikTok・採用媒体・Threads・YouTube・Meta広告・簡易採用LPまで対応し、約20案件を並行支援。警備会社のSNS採用で問い合わせ200件超、支援先の月間再生数は1,000万回超えなどの実績を持つ。プロフィール詳細はこちら →

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