建設業の採用が難しい理由は、若手の就業者が少ないうえに、現場の仕事や働き方が求職者に見えていないことです。「求人を出しても若手から応募が来ない」「職人の高齢化が進んでいて不安だ」と感じていませんか?
この記事では、建設業の採用難の現状と若手に届かない理由、SNS・TikTokで見せるべき現場、始め方を解説します。現場系の警備会社を支援した実例も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事の要点
- 令和7年版国土交通白書によると、2024年の建設業は55歳以上が36.7%、29歳以下が11.7%
- 若手に届かない理由は「仕事が見えない」「働き方の変化が伝わらない」「見る場所に情報がない」の3つ
- SNSでは現場の1日、完成までの過程、職人の技、育て方、休みや働き方を見せる
- 現場系の警備会社では、TikTok・Instagram運用で採用問い合わせ200件超
- 成果まで時間がかかるので、今すぐの欠員補充は求人媒体などと併用する
建設業の採用はなぜ難しい?人手不足の現状
建設業の採用が難しいのは、働く人が減り、高齢化が進むなかで、若手の採用を多くの会社が求めているためです。国土交通省の資料を見ると、状況がよくわかります。

国土交通省「最近の建設産業行政について」(令和7年9月)によると、建設業の就業者は平成9年の685万人から令和6年には477万人に減りました。60歳以上の技能者は全体の25.8%を占め、10年後にはその大半が引退すると見込まれています。
| 指標(2024年) | 建設業 | 全産業 |
|---|---|---|
| 55歳以上の割合 | 36.7% | 32.4% |
| 29歳以下の割合 | 11.7% | 16.9% |
出典は令和7年版国土交通白書(総務省「労働力調査」をもとに作成)です。全産業と比べても、若手が少なく、55歳以上が多いことがわかります。技術を引き継ぐ若手の採用は、今のうちから進めたい課題です。
残業の規制で働き方はどう変わった?
建設業には、2024年4月から罰則付きの時間外労働の上限規制が適用されています。厚生労働省によると、原則は月45時間・年360時間です。週休2日に取り組む会社も増えており、こうした変化は採用で伝えられる材料になります。ただし、実態と違うことは書かないようにしましょう。
建設業の若手採用で情報が届かない理由は?
理由は大きく3つあります。仕事の中身が見えない、働き方の変化が伝わらない、若手が見る場所に情報がないことです。給与を上げるだけでは解決しにくい部分でもあります。

| 理由 | 若手の気持ち | SNSでできること |
|---|---|---|
| 仕事の中身が見えない | 何をする仕事か想像できない | 現場の1日や作業を動画で見せる |
| 働き方の変化が伝わらない | きつそう、休めなそう | 休みの日や1週間の流れを見せる |
| 職場の人が見えない | 怖い人がいないか不安 | 職人や先輩の話し方を見せる |
| 見る場所に情報がない | そもそも会社を知らない | 短い動画で知らない人にも届ける |
総務省の令和7年度調査(2025年12月、n=1,800)では、TikTokの利用率は10代で67.9%、20代で61.5%、Instagramの利用率は20代で82.6%でした。ハローワークや求人媒体だけでは、仕事を探していない若手に会社を知ってもらう機会は多くありません。SNSが必要な理由は採用にSNS活用が必要な理由で解説しています。
建設会社のSNS・TikTokで見せるべき現場は?
見せるべきなのは、ふだんの現場で当たり前になっている仕事と人です。社内では見慣れた光景でも、建設業を知らない人には新鮮に見えることがあります。

| テーマ | 投稿の例 | 伝わること |
|---|---|---|
| 現場の1日 | 朝礼から片付けまで、昼休みの様子 | 仕事の流れ |
| 完成までの過程 | 基礎から完成までの早送り、自分が関わった建物 | 仕事のやりがい |
| 職人の技 | 手元のアップ、道具の使い方、資格の話 | 身につく技術 |
| 新人の育て方 | 1年目の仕事、先輩の教え方 | 未経験でもできるか |
| 休みと働き方 | 週休の取り方、残業の実際、給与の上がり方 | 続けられるか |
動画の話し方や構成は採用TikTokの台本の書き方、ネタは採用動画ネタ30選が役に立ちます。未経験の若手を採用したいなら、新人の育て方を多めに出しましょう。
現場系の実例:警備会社のSNS採用で何がわかる?
現場系の仕事でも、人と仕事を見せる発信を続け、問い合わせまでの導線を整えれば、採用につながる可能性があります。株式会社Add Valueが支援した警備会社の事例を紹介します。

| 項目 | 警備会社の事例 |
|---|---|
| フォロワー | Instagram 4万、TikTok 15万 |
| 月間再生数 | 1,000万回超え |
| 採用問い合わせ | 200件超 |
| 支援内容 | ショート動画の企画、投稿設計、アカウント改善、問い合わせ導線の設計 |
これは警備業の数字で、建設業でも同じ結果になるとは限りません。ただ、「きつそう」「仕事が見えない」という悩みが似ているため、考え方は参考になります。詳しくは警備員の採用が難しい理由をご覧ください。
建設業に置き換えるとどうなる?
- 主役を決める:若手の職人や親方など、話してくれる人を1人決める
- 続ける:現場ごとに新しい場面があるので、ネタは見つけやすい
- 導線を作る:プロフィールから、募集ページや問い合わせへ進めるようにする
- 数字を見る:再生数だけでなく、問い合わせの数と質を見る
ほかの業界の事例はSNS採用の成功事例にまとめています。
建設業のSNS採用の始め方は?
始めるときは、採用したい人を決め、撮影のルールを作り、まず30本を目標に投稿しましょう。現場の予定に組み込むと、担当者の負担を減らせます。

| ステップ | やること | ポイント |
|---|---|---|
| 1. 採用したい人を決める | 未経験の若手か、資格のある経験者か | 見せる内容が変わる |
| 2. 撮影のルールを確認する | 発注者や元請けの許可、映さない情報 | 現場に入る前に確認する |
| 3. アカウントを整える | 社名、職種、勤務地、応募先 | リンクは1つに絞る |
| 4. 30本を目標に投稿する | 月2回の撮影で数本ずつ撮る | 週2〜3本で約3か月分 |
| 5. 数字を見て直す | 視聴の続き具合、問い合わせ数 | 1本の結果で判断しない |
進め方の詳細は採用SNSの始め方、TikTokの基本はTikTok採用とはで解説しています。
求人票や面接も動画とそろえる
SNSで興味を持った人は、応募の前に求人票や会社のサイトも確かめます。動画で「未経験から育てます」と話しているのに、求人票が経験者向けの書き方のままだと、不安にさせてしまいます。動画、求人票、面接で同じことを伝えるように見直しましょう。
- 求人票:動画で話した仕事内容や育て方と合っているか
- 会社のサイト:採用ページに動画やSNSへのリンクがあるか
- 面接:「動画のどこが気になったか」を聞いているか
- 見学:動画で見た現場を実際に見てもらえるか
動画を見て来た人には、面接で聞きたいことがはっきりしている場合があります。現場を見学してもらうと、入社後のギャップを減らすことにもつながります。導線全体の作り方は採用SNSの導線設計で解説しています。
建設業のSNS採用のメリット・デメリットは?
メリットは仕事を探していない若手にも現場の魅力を届けられることで、デメリットは成果が出るまで時間がかかることです。すぐに人が必要な場合は、求人媒体や紹介とあわせて考えましょう。
| やり方 | 費用 | 向いている場合 | デメリット |
|---|---|---|---|
| 求人媒体 | 掲載費や成功報酬 | すぐに募集を始めたい | 条件で比べられやすい |
| SNSを自社で運用 | 主に担当者の人件費 | 現場に協力者がいて、時間も取れる | 忙しい時期に止まりやすい |
| SNS運用を外注 | 月額の費用 | 採用の目標が明確で、広告も使いたい | 現場の調整は社内に残る |
株式会社Add Valueは、SNSだけでなく採用媒体(リクルート、ジョブメドレーなど)の運用にも対応し、目標採用人数から問い合わせ数や広告の数値を逆算して設計します。基本のプランは月額30万円(6投稿/月)からで、大枠のプランをもとに、初回MTGとヒアリングシートの回答を踏まえてカスタマイズし、認識をすり合わせてから運用を始めます。比較はSNS採用と求人媒体の比較をご覧ください。
よくある質問
建設業の採用にSNSは本当に使えますか?
使えます。ただし、採用人数や地域によって合う媒体は変わります。まずは現場の仕事を見せる投稿を続け、問い合わせまでの導線を整えたうえで、半年ほどの数字を見て判断しましょう。
建設会社のTikTokに職人が出演してくれません。どうすればいいですか?
顔を出さない形から始めましょう。手元の作業、重機の動き、完成までの様子なら、顔を出さなくても作れます。撮影に慣れてから、話してくれる人を1人ずつ増やす順番がおすすめです。
建設業の採用動画はスマートフォンで撮影できますか?
できます。ショート動画なら、スマートフォンでも十分に始められます。現場の音が大きい場合は、静かな場所で話を撮る、文字を入れて音なしでも伝わるようにするなどの工夫をしましょう。
現場の撮影で確認しておくことは何ですか?
発注者や元請けの許可、撮影してよい場所、映してはいけない情報の3つです。安全帯やヘルメットなどの装備が正しいかも確かめましょう。動画は会社の安全への姿勢としても見られます。
建設業のSNS採用の費用はどのくらいですか?
自社で始める場合は担当者の人件費が中心です。外注する場合、株式会社Add Valueの基本のプランは月額30万円(6投稿/月)からで、契約期間は6ヶ月からです。大枠のプランをもとに、初回MTGとヒアリングシートの回答を踏まえてカスタマイズし、認識をすり合わせてから運用を始めます。
運送会社でのSNSの使い方は、ドライバー採用の記事で詳しく紹介しています。
まとめ:建設業の採用は「現場を見せる」ことから
建設業の若手採用では、条件を伝えるだけでなく、仕事と人を見てもらう場所を作ることが大切です。
- 建設業は55歳以上が36.7%、29歳以下が11.7%で、若手の採用が課題
- 若手に届かないのは、仕事や働き方の変化が見えていないことが大きい
- SNSでは現場の1日、完成までの過程、職人の技、育て方、働き方を見せる
- 撮影の前に発注者や元請けの許可、映さない情報を確認する
- 成果まで時間がかかるので、求人媒体などと併用する
自社の現場でどんな発信ができるか知りたい方は、お気軽にご相談ください。
参考情報(確認日:2026年11月5日)
株式会社Add Value 代表
企業ごとに施策を変えながら採用の成果にコミットするSNS運用代行会社を経営。Instagram・TikTok・採用媒体・Threads・YouTube・Meta広告・簡易採用LPまで対応し、約20案件を並行支援。警備会社のSNS採用で問い合わせ200件超、支援先の月間再生数は1,000万回超えなどの実績を持つ。プロフィール詳細はこちら →


