「求人媒体の掲載費が上がっているのに応募が増えない」「SNS採用も気になるけれど、どちらにお金をかけるべきか決められない」──そんなお悩みはありませんか。
SNS採用と求人媒体の違いは、「今すぐ転職したい人に早く届くか」「まだ探していない人に時間をかけて届くか」です。どちらか一方が優れているわけではなく、急ぎの採用なら求人媒体、採用を続けて費用を下げたいならSNS採用が向いています。この記事では、費用・期間・職種で両者を比較し、組み合わせ方と選び方まで解説します。
この記事の要点
- 求人媒体は今すぐ転職したい顕在層に早く届き、SNS採用はまだ探していない潜在層に届く
- 転職サイトの求人広告費は採用1人あたり平均37.0万円(マイナビ、2024年実績・人事担当者1,500名の調査)
- SNS採用は成果まで半年程度を見込むが、投稿は会社の資産として残る
- おすすめは「急ぎの枠は求人媒体、SNSは社名検索の受け皿」から始める組み合わせ
- 急ぎの1名なら求人媒体、毎年採用する職種ならSNSを足すのが選び方の基本
SNS採用と求人媒体の違いは?
SNS採用と求人媒体のいちばんの違いは、届く相手です。求人媒体は仕事を探している人に、SNS採用はまだ探していない人にも届きます。
SNS採用とは、InstagramやTikTokなどのSNSで職場の様子や働く人を発信し、応募につなげる採用方法です。求人媒体とは、転職サイトや求人情報サイトに求人を載せて応募を集めるサービスを指します。基本を先に知りたい方はSNS採用とはをご覧ください。

| 項目 | 求人媒体 | SNS採用 |
|---|---|---|
| 届く相手 | 今すぐ転職・就職したい人(顕在層) | まだ探していない人も含む(潜在層) |
| 費用のかかり方 | 掲載料や成果報酬 | 外注費または社内の人件費 |
| 成果が出るまで | 掲載後すぐ応募が入ることもある | 半年程度を見込む |
| 伝えられること | 給与・勤務地・条件 | 職場の雰囲気・人柄・仕事のリアル |
| 止めたあと | 掲載が終わると露出も止まる | 投稿とフォロワーが残る |
| 主な弱み | 同業他社と条件で比べられやすい | すぐには応募が増えにくい |
顕在層とは今まさに仕事を探している人、潜在層とはいい会社があれば考えたい人のことです。求人媒体は「探している人に選んでもらう場所」、SNSは「探す前に知ってもらう場所」と考えると整理しやすくなります。
SNS採用と求人媒体の費用はどちらが安い?
費用は、採用人数と続ける期間によって変わります。1人だけなら求人媒体のほうが安くすむことが多く、毎年複数名を採るならSNS採用が割に合いやすくなります。
求人媒体の費用の目安として、マイナビ「中途採用状況調査2025年版」(2024年実績、2024年12月実施・中途採用の費用管理に携わる人事担当者1,500名)を見ると、転職サイトの求人広告費は採用1人あたり平均37.0万円、年間の採用費用の総額は1社あたり平均650.6万円でした。
料金のしくみの違い
| 採用方法 | 料金のしくみ | 特徴 |
|---|---|---|
| 掲載課金型の求人媒体 | 掲載期間に応じて支払う | 応募がなくても費用がかかる |
| 成果報酬型の求人媒体 | 応募や採用の数に応じて支払う | 人数が増えると費用も増える |
| 人材紹介 | 採用時に年収の約30%程度(同調査の定義) | 初期費用を抑えやすいが1人あたりは高い |
| SNS採用(内製) | 外部費用は少なく、人件費がかかる | 担当者の時間が必要 |
| SNS採用(運用代行) | 月額固定が多い | 投稿と運用の経験を使える |
SNS運用代行の相場はSNS採用代行の費用相場で詳しく解説しています。弊社の料金は月額30万円(6投稿)〜で、契約期間は6ヶ月〜です。弊社はSNSだけでなく採用媒体(リクルート、ジョブメドレーなど)の運用にも対応しているため、どちらかに絞らず組み合わせて設計できます。
同じ金額で比べるとどうなる?
具体的に計算してみましょう。弊社のAプラン(月額30万円)を6ヶ月続けると180万円です。転職サイトの1人あたり平均37.0万円で割ると、およそ5人分の求人広告費にあたります。

つまり、半年で5人以上を求人広告で採っている会社なら、比べる価値が十分にあります。反対に、年に1〜2人しか採らない会社では、SNS運用代行の費用は割高になりやすいでしょう。なお、これは考え方を示す計算例で、SNS採用で同じ人数が採れることを約束するものではありません。
見落としやすい費用は?
料金表の金額だけで比べると、判断を誤りやすくなります。社内でかかる時間も費用のうちだからです。求人媒体なら、原稿の確認や応募者への連絡、面接の調整に時間がかかります。SNS採用なら、撮影の立ち会いや出演する社員の調整、投稿内容の確認が必要です。
内製の場合は、外部に支払う費用が少なくても、担当者の人件費がかかります。たとえば企画・撮影・編集・投稿で毎週数時間かかれば、その時間は他の採用業務に使えません。比べるときは、外部に払う金額と社内の時間の両方を書き出してみましょう。
SNS採用と求人媒体は成果が出るまでの期間がどう違う?
求人媒体は掲載してすぐ応募が入ることがあるのに対し、SNS採用は半年程度を見込むのが現実的です。投稿がたまり、見てくれる人が増えるまでに時間がかかるためです。

| 期間 | 求人媒体 | SNS採用 |
|---|---|---|
| 1ヶ月目 | 応募の有無がわかる | 投稿の型を試す段階 |
| 3ヶ月目 | 原稿や条件を見直す | 反応のよい企画が見えてくる |
| 6ヶ月目 | 契約更新を判断する | 問い合わせや社名検索の変化を見る |
| 1年後 | 掲載を続ける限り費用が続く | 過去の投稿が応募前の判断材料になる |
SNS採用を短期で判断すると、成果が出る前に止めてしまいがちです。急ぎの採用をSNSだけでまかなうのは避けましょう。何を見て判断するかは採用SNSのKPIの決め方で解説しています。早めに応募を増やしたい場合は、SNS採用広告を組み合わせる方法もあります。
SNS採用と求人媒体はどう組み合わせる?
いちばん現実的なのは、応募の入口は求人媒体、応募前の後押しはSNSという役割分担です。求職者は求人を見たあと社名を検索し、会社の雰囲気を確かめることがあるからです。
企業SNSの閲覧経験がある就活生・新卒社会人400人の調査(InitialSite、2026年5月)では、82.3%が企業の比較・検討時にSNSを「参考にしていた」と答えています。対象は新卒ですが、求人を見たあとにSNSで確かめる動きは、応募前に会社を調べる行動として参考になります。

組み合わせ方の3つの型
- 受け皿型:求人媒体を続けながら、社名検索で見られるSNSを整える。初めての会社に向いている
- 入口分散型:SNSから直接応募できる導線を作り、求人媒体を少しずつ減らす。運用が軌道に乗った会社に向いている
- 職種分け型:急ぎや専門職は求人媒体や人材紹介、毎年採る若手の職種はSNSに分ける
弊社が支援した警備会社では、ショート動画の企画・投稿設計に加えて問い合わせまでの導線を設計し、採用問い合わせ200件超につながりました。整体・マッサージ系サロンでも採用問い合わせ80件超の実績があります。どちらも投稿だけでなく導線まで整えたことがポイントです。導線の作り方は採用SNSの導線設計をご覧ください。
SNS採用と求人媒体、自社に合う選び方は?
選ぶ基準は、「いつまでに」「何人」「どんな人を」採りたいかの3つです。次の表で自社に近い状況を確かめてみてください。

| 自社の状況 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 1ヶ月以内に欠員を埋めたい | 求人媒体・人材紹介 | SNSでは間に合いにくい |
| 年に1〜2人しか採らない | 求人媒体 | 運用費用が割高になりやすい |
| 毎年同じ職種を複数名採る | SNS採用を追加 | 投稿がたまるほど効きやすい |
| 若手の応募が来ない | SNS採用を追加 | 若い世代の接点を増やせる |
| 雰囲気は良いが条件で負ける | SNS採用を追加 | 条件以外の魅力を伝えられる |
| 発信する人も時間もない | 求人媒体、または外注を検討 | 続かないと成果が出ない |
迷ったときに確認したい3つの質問
判断に迷ったら、次の3つを社内で話し合ってみてください。答えが出ると、どちらに予算を寄せるかが見えてきます。
- 去年の採用費用を採用人数で割るといくらか:1人あたりの金額が、比べるときの基準になる
- 来年も同じ職種を採るか:毎年採る職種なら、投稿がたまるSNSの効果が出やすい
- 職場の様子を見せられるか:撮影できる場所と出演できる人がいるかを確かめる
SNS採用が向いていないケース
SNS採用にも向かない場合があります。すぐに人が必要なとき、投稿を半年続ける体制や予算がないとき、職場を見せることが難しいときです。無理に始めるより、まず求人媒体の原稿を見直しましょう。応募が来ない原因は求人に応募が来ない中小企業の7つの原因で整理しています。
SNS採用と求人媒体の比較でよくある質問
Q. SNS採用と求人媒体はどちらが効果的ですか?
A. 目的によって変わります。急ぎの採用なら求人媒体、毎年同じ職種を採り続けて費用を下げたいならSNS採用が向いています。多くの会社では、両方を組み合わせるのが現実的です。
Q. 求人媒体をやめてSNS採用だけにできますか?
A. すぐに切り替えるのはおすすめしません。SNSは成果まで半年程度かかるため、問い合わせが安定してから求人媒体を少しずつ減らすと、採用が止まるリスクを抑えられます。
Q. SNS採用の費用は求人媒体より安いですか?
A. 採用人数と期間によります。年に1〜2人なら求人媒体のほうが安くすむことが多く、毎年複数名を採るならSNS採用が割に合いやすくなります。比べるときは、期間中の総費用を採用人数で割って計算します。
Q. 求人媒体の費用はどのくらいが目安ですか?
A. マイナビの中途採用状況調査2025年版(2024年実績・人事担当者1,500名)では、転職サイトの求人広告費は採用1人あたり平均37.0万円でした。職種や地域、掲載プランによって変わります。
求人媒体の効果が出ないときの見直し方は、求人広告の効果の記事で解説しています。
採用手法をSNSと求人媒体以外も含めて比べたい方は、採用手法を比較|求人媒体・紹介・SNS・リファラルの選び方で7つの手法を表にまとめています。
まとめ:SNS採用と求人媒体は目的で使い分けよう
- 求人媒体は顕在層に早く届き、SNS採用は潜在層に届いて資産が残る
- 費用は採用人数と期間で変わる。転職サイトの求人広告費は1人あたり平均37.0万円が一つの目安
- SNS採用は半年程度を見込み、急ぎの採用は求人媒体に任せる
- 始めやすいのは、求人媒体を続けながらSNSを社名検索の受け皿にする方法
まずは今の採用費用を採用人数で割り、1人あたりの金額を出してみましょう。その金額が、SNS採用を検討するかどうかの基準になります。なぜ採用にSNSが必要なのかは採用にSNS活用が必要な理由、TikTokから始めたい方はTikTok採用とはもあわせてご覧ください。
参考情報(2026年11月3日確認)
株式会社Add Value 代表
企業ごとに施策を変えながら採用の成果にコミットするSNS運用代行会社を経営。Instagram・TikTok・採用媒体・Threads・YouTube・Meta広告・簡易採用LPまで対応し、約20案件を並行支援。警備会社のSNS採用で問い合わせ200件超、支援先の月間再生数は1,000万回超えなどの実績を持つ。


