Z世代の採用とは、一般に1990年代後半から2010年代前半に生まれた世代を、新卒や若手の中途として採用することです。Z世代の採用にSNSが必須なのは、Z世代が応募の前にSNSで会社を調べ、求人票では見えない「働く人」と「職場の空気」を確かめているからです。
「Z世代の応募が来ない」「面接に来ても、何を大事にしているのかわからない」と悩んでいる経営者・人事の方に向けて、Z世代の価値観を調査データで整理し、SNSで響く発信の作り方を解説します。
この記事の要点
- Z世代の採用とは、1990年代後半〜2010年代前半生まれの若手を採用すること
- 総務省の令和7年度調査(n=1,800)では、20代のInstagram利用率は82.6%、TikTok利用率は61.5%
- リソースクリエイションの調査(27卒212名)では、83.5%がSNSで社名を検索した
- 会社選びの1位は「安定している会社」55.4%(マイナビ「2027年卒大学生就職意識調査」)
- Z世代に響くのは、作り込んだPRより、働く人の本音と職場の日常が見える発信
Z世代の採用とは?仕事探しはSNSから始まる
Z世代の仕事探しは、求人サイトで見つけた会社を、SNSで確かめる流れが当たり前になっています。会社の名前を知ったら、TikTokやInstagramで社名を検索し、働く人の様子を見てから応募するかを決めます。
Z世代とは、一般に1990年代後半から2010年代前半に生まれた世代を指す呼び方です。2026年時点では、大学生や社会人1〜5年目の多くがこの世代にあたり、新卒採用・第二新卒・若手の中途採用の中心になっています。

総務省「令和7年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」(2025年12月公表、n=1,800)では、20代のInstagram利用率は82.6%、TikTok利用率は61.5%、10代のTikTok利用率は67.9%でした。
リソースクリエイション「SNS就活についての実態調査」(2026年3〜7月、27卒就活生212名)では、83.5%がSNSで社名を検索したと回答し、使ったSNSはInstagramが65.6%、TikTokが36.3%、Xが19.8%でした。
| 調査 | 対象 | 主な結果 |
|---|---|---|
| 総務省(令和7年度) | 13〜69歳 n=1,800 | 20代のInstagram利用率82.6%、TikTok利用率61.5% |
| リソースクリエイション(2026年3〜7月) | 27卒就活生 212名 | 83.5%がSNSで社名を検索 |
| マイナビ(2025年11〜12月) | 27卒の大学生・大学院生 2,151名 | 就活でのSNSの使い方は「企業ページを閲覧」が80.0%で最多 |
Z世代にとってSNSは、会社を「見つける場所」であると同時に、応募する前に「確かめる場所」です。就活生の情報収集については就活生のSNS情報収集の実態でも詳しく解説しています。
Z世代が会社を選ぶ価値観は?調査データで見る
Z世代が会社を選ぶときに重視しているのは、安定・給与・やりたい仕事です。そして辞める理由の上位には「労働時間・休日」と「人間関係」が並び、入社前に見えなかったことが、入社後の不満につながっていることがわかります。
マイナビ「2027年卒大学生就職意識調査」(2025年10月〜2026年3月、2027年卒の大学3年生・大学院1年生n=37,160、2つまで選択)では、企業選択のポイントは次のとおりでした。
| 順位 | 企業選択のポイント | 割合 |
|---|---|---|
| 1位 | 安定している会社 | 55.4% |
| 2位 | 給料の良い会社 | 26.6% |
| 3位 | 自分のやりたい仕事(職種)ができる会社 | 25.5% |
| 4位 | 休日、休暇の多い会社 | 12.2% |
厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査」(15〜34歳の若年労働者、個人調査の有効回答13,218人、3つまで回答)では、初めて勤務した会社を辞めた理由は、「労働時間・休日・休暇の条件がよくなかった」28.5%、「人間関係がよくなかった」26.4%、「賃金の条件がよくなかった」21.8%の順でした。
支援の現場でZ世代のコメントを見ていても、よく届くのは「残業は実際どれくらい?」「先輩は優しい?」といった、入社後の毎日を具体的に想像するための質問です。安定や条件を大事にしながら、「ここで働く自分」を想像できるかどうかで応募を決めている様子がうかがえます。
Z世代の価値観は「安定」と「入社後の毎日が想像できること」の2つで考えると、発信の中身が決めやすくなります。20代全体の採用の進め方は若手採用の方法|20代に選ばれる会社がやっていることで解説しています。
Z世代の採用にSNSが必須な理由は?動画なら伝わること
Z世代の採用にSNSが必須なのは、Z世代が知りたい「人間関係」や「職場の雰囲気」は、求人票の文字では伝わらず、動画なら数十秒で伝わるからです。

求人票で伝わるのは、給与・休日・勤務地・仕事内容といった条件です。一方、先輩の話し方や表情、休憩中の会話、上司との距離感は、文章にするとどの会社も似た表現になってしまいます。
ショート動画とは、スマートフォンの縦画面で見る、数十秒から数分ほどの短い動画のことです。TikTokやInstagramのリールでは、フォロワーが少なくても、内容に興味を持ちそうな人に動画がおすすめ表示されるため、会社の名前を知らないZ世代にも届く可能性があります。
ネオキャリアの調査(2026年6月、SNSで情報収集した27卒の内定者109名)では、最も信頼できる情報源は「企業の公式採用ページ」で33.9%でした。SNSで興味を持ってもらい、採用ページや求人票で条件を確かめてもらう、という役割分担が大切です。
SNSは求人票の代わりではなく、求人票で伝えきれない「人」と「空気」を補う場所です。採用にSNSを使う考え方は採用にSNS活用が必要な理由で詳しく紹介しています。
Z世代に届くSNSはどれ?媒体別のリーチ比較
Z世代の採用では、TikTokで知ってもらい、Instagramで確かめてもらう組み合わせが基本です。どちらか1つに絞るなら、採りたい人がよく使っているほうから始めます。

| SNS | Z世代の利用状況(総務省 令和7年度) | 採用での主な役割 |
|---|---|---|
| TikTok | 10代67.9%、20代61.5% | おすすめ表示で、会社を知らない人に届ける入口 |
| 20代82.6% | リールで届けつつ、応募前に雰囲気を確かめる場所 | |
| YouTube | 全年代で利用が多い | 長めの動画で、仕事内容を深く知ってもらう |
| X(旧Twitter) | 若い世代の利用が多い | 採用担当の考えや説明会の情報を届ける |
TikTokの採用活用はTikTok採用とは?始め方・費用・成功のポイントで詳しく解説しています。同じ縦型動画をTikTokとInstagramの両方に投稿できるため、撮影の手間を増やさずに2つのSNSを使えるのも利点です。
媒体は「どれが流行っているか」ではなく、「採りたい人がどこで見ているか」で選びます。
Z世代に響く採用の発信とは?投稿の型5つ
Z世代に響くのは、働く人が主役で、入社後の毎日が具体的に想像できる発信です。株式会社Add Valueの支援でも、反応が集まりやすいのは次の5つの型です。

- 新人の1日密着:出社から退社までを見せ、「自分が働く姿」を重ねてもらう
- 先輩に本音で聞いてみた:給与・残業・人間関係など、聞きにくいことにあえて答える
- 上司と部下の掛け合い:職場の距離感が一目で伝わる
- 入社前と入社後のギャップ紹介:「きつそう」という思い込みを、実際の様子で変える
- 数字で見せる働き方:1年目の休日日数や残業の目安を、具体的な数字で伝える
警備会社のTikTok・Instagram運用では、職場のリアルを見せる投稿を続け、採用問い合わせ200件超につながりました。整体・マッサージ系サロンでも、採用問い合わせ80件超の実績があります。再生数ではなく、プロフィールから問い合わせまでの導線を一緒に整えたことがポイントです。
「上手な動画」よりも「正直な動画」のほうが、Z世代には信頼されます。
Z世代の採用で避けたいNG発信は?
Z世代の採用で避けたいのは、取りつくろった発信です。良く見せようとするほど「何か隠しているのでは」と受け取られ、逆効果になります。

- 流行の言葉やネタの無理なまね:会社らしさがなく、違和感を持たれやすい
- きれいごとだけの採用PR:大変なことを隠すと、入社後のギャップにつながる
- やらされ感のある演出:出演する社員が楽しそうでないと、画面越しに伝わる
- コメントの無視:質問に答えない会社は、応募前の不安を解消できない
- 条件をぼかした投稿:「アットホーム」「やりがい」だけでは判断できない
ネオキャリアの調査(2026年6月、27卒の内定者109名)では、55.0%がSNSの情報で後悔した経験があると答えています。Z世代はSNSの情報をうのみにしているわけではなく、信頼できるかを慎重に見ていることを前提に発信しましょう。内定後の発信は内定辞退を防ぐ採用SNSも参考になります。
Z世代向けの発信は、上手さより正直さが武器になります。
Z世代の採用でSNSを使うメリット・デメリットは?
SNSを使うメリットは、知名度がなくてもZ世代に見つけてもらえることです。デメリットは、成果が出るまでに数ヶ月かかり、続ける手間がかかることです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メリット | 会社を知らない人にも届く/人柄や雰囲気が伝わる/投稿が積み上がり採用の入口として残る |
| デメリット | 成果が出るまで3ヶ月ほどかかることが多い/撮影・編集・投稿の手間がかかる/出演する社員の協力が必要 |
| 向いている会社 | 若手を継続して採用したい会社、職場の雰囲気に自信がある会社 |
| 向いていない会社 | 今月中に1人だけ採りたいなど、急ぎの採用だけが目的の会社 |
自社で運用すると費用は抑えられますが、社内の担当者の時間がかかります。運用代行に頼む場合、株式会社Add Valueでは大枠のプランをもとに、初回MTGとヒアリングシートの回答を踏まえてカスタマイズし、認識をすり合わせてから運用を始めます。急ぎの採用には求人媒体や広告を組み合わせ、SNSは中長期の入口として育てるのがおすすめです。
SNSは「すぐ効く手法」ではなく、続けるほど効いてくる手法だと考えておきましょう。新卒採用での使い方は新卒採用にSNSを活用する方法で解説しています。
Z世代の採用についてよくある質問
Z世代とは何歳くらいの人ですか?
一般に1990年代後半から2010年代前半に生まれた世代を指します。2026年時点では、10代後半から20代後半の人が中心で、新卒や若手の中途採用の多くがこの世代にあたります。
Z世代の採用にはどのSNSが向いていますか?
知らない人に届けるならTikTok、応募前に雰囲気を確かめてもらうならInstagramが向いています。総務省の令和7年度調査では、20代のInstagram利用率は82.6%、TikTok利用率は61.5%でした。
Z世代はなぜ求人票だけで応募しないのですか?
求人票では、人間関係や職場の雰囲気がわからないからです。入社後に後悔したくないという気持ちが強く、SNSで働く人の様子を確かめてから応募する人が増えています。
フォロワーが少なくてもZ世代の採用に効果はありますか?
あります。TikTokやInstagramのリールは、フォロワー以外にもおすすめ表示で動画が届きます。リソースクリエイションの調査では、64.2%の学生が企業SNSのフォロワー数は重要ではないと答えています。
Z世代の採用でSNSを始めるとき、最初に何をすればよいですか?
採りたい人の像を1人に絞り、その人が入社前に不安に思うことを書き出しましょう。その不安に答える投稿から始めると、応募につながる発信になりやすいです。
まとめ:Z世代の採用は「確かめられる会社」になること
Z世代の採用では、応募の前にSNSで確かめられたとき、安心してもらえる発信をしておくことが大切です。
- Z世代は、求人サイトで見つけた会社をSNSで確かめてから応募する
- 20代のInstagram利用率は82.6%、TikTok利用率は61.5%(総務省 令和7年度調査)
- 会社選びの1位は「安定している会社」55.4%、辞める理由の上位は「労働時間・休日」「人間関係」
- 求人票で条件を、SNSの動画で人と雰囲気を伝え、役割を分ける
- 取りつくろわず、働く人の本音と日常を見せる
株式会社Add Valueは、企業ごとに施策を変えながら採用の成果にコミットするSNS運用代行会社です。SNS運用と採用媒体・広告運用を一気通貫で支援しています。Z世代の採用に悩んでいる方は、お気軽にご相談ください。
参考情報(確認日:2026年11月8日)
- 総務省「令和7年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」(2025年12月公表、n=1,800)
- リソースクリエイション「SNS就活についての実態調査」(2026年3〜7月、27卒就活生212名)
- マイナビ「2027年卒 大学生のライフスタイル調査<将来像・就職活動について>」(2025年11〜12月、n=2,151)
- マイナビ「2027年卒大学生就職意識調査」(2025年10月1日〜2026年3月23日、n=37,160)
- 厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査の概況」(個人調査の有効回答13,218人)
- ネオキャリア(キャリアトラス)「Z世代就活生のSNS活用と情報源信頼度に関する実態調査」(2026年6月、n=109)
株式会社Add Value 代表
企業ごとに施策を変えながら採用の成果にコミットするSNS運用代行会社を経営。Instagram・TikTok・採用媒体・Threads・YouTube・Meta広告・簡易採用LPまで対応し、約20案件を並行支援。警備会社のSNS採用で問い合わせ200件超、支援先の月間再生数は1,000万回超えなどの実績を持つ。プロフィール詳細はこちら →


