「求人サイトに掲載しても応募が来ない」「やっと採用してもすぐ辞めてしまう」——警備業の経営者・採用担当の方なら、一度は感じたことがあるはずです。
結論から言うと、警備員採用の難しさは「求人媒体の中で選ばれる」戦い方から「SNSで見つけてもらう」戦い方に変えることで突破できます。私たちは警備会社のSNS採用を支援し、TikTok15万フォロワー・月間再生数1,000万回超え・採用問い合わせ200件超という結果を実際に出してきました。この記事では、その実例をもとに警備業のSNS採用の始め方までを解説します。
- 警備員採用が構造的に難しい5つの理由
- なぜ警備業界にSNS採用が効くのか
- 実例:採用問い合わせ200件超を生んだアカウントの裏側
- 警備会社がSNS採用を始める具体的な手順
警備員採用が難しい5つの理由(データで見る)

厚生労働省の統計では、警備員を含む「保安の職業」の有効求人倍率は5倍を超える水準で推移しており、全職業平均(約1.2倍)を大きく上回ります(出典: 厚生労働省「一般職業紹介状況」)。つまり求職者1人を5社以上で取り合う、日本有数の採用難市場です。難しさの正体は、次の5つに分解できます。
① 構造的な人手不足(求職者の絶対数が少ない)
少子高齢化で労働人口そのものが減る中、警備業は従事者の高齢化も進んでいます。「募集すれば来る」時代は完全に終わっています。
② 仕事のイメージが実態より悪い
「きつい」「危険」「夜勤ばかり」というイメージが先行しがちです。実際には日勤の施設警備や交通誘導など働き方は多様ですが、その実態が求職者に伝わる場がないことが応募を遠ざけています。
③ 求人票では違いが出せない
求人サイト上では、どの警備会社も「日給◯円・未経験歓迎・週1日〜OK」と似た条件が並びます。テキストと条件面だけの勝負では、資本力のある大手と同じ土俵で埋もれるだけです。
④ 若年層に情報が届いていない
若い世代の仕事探しはSNS検索が当たり前になりつつあります。求人媒体にしか情報を出していない会社は、そもそも若年層の視界に入っていません。
⑤ 採用してもミスマッチで辞める
職場の雰囲気や仕事の実態を知らないまま入社するため、ギャップで早期離職が起きます。採用コストが回収できないまま、また募集…という悪循環です。
求人媒体「だけ」では埋もれる時代
誤解のないように言うと、求人媒体が不要という話ではありません。問題は、媒体の中の戦いが「条件の比較」でしか行われないことです。日給を上げれば応募は増えますが、それは体力勝負であり、大手に勝てる戦略ではありません。
一方でSNSは「条件」ではなく「人と職場の空気」で選ばれる場所です。ここに、中小の警備会社が逆転できる余地があります。
なぜ警備業界にSNS採用が効くのか

現場の「リアル」がそのままコンテンツになる
意外に思われるかもしれませんが、警備のようないわゆる「現場系」の仕事ほど、ショート動画と相性が良いのが実感です。オフィスワークと違い、現場には「見たことのない世界」があります。隊員の1日密着、現場の裏側、隊員同士の掛け合い——飾らない日常こそが、若年層には新鮮なコンテンツとして刺さります。
「誰と働くか」を入社前に見せられる
動画で職場の雰囲気と先輩の人柄が伝わっていれば、応募のハードルは大きく下がり、入社後のギャップも減ります。SNS採用はミスマッチ対策(⑤の解決策)でもあるのです。
競合がまだ本気でやっていない
警備業界でSNS採用に本格的に取り組んでいる会社はまだ少数です。求人媒体が「レッドオーシャンの条件競争」だとすれば、SNSはまだ先行者が総取りできるフェーズにあります。
実例:採用問い合わせ200件超を生んだ警備会社アカウントの裏側

当社が支援した警備会社の実例です。
| 項目 | 成果 |
|---|---|
| TikTokフォロワー | 15万人 |
| Instagramフォロワー | 4万人 |
| 月間再生数 | 1,000万回超え |
| 採用問い合わせ | 200件超 |
ポイントは、バズを狙った奇抜な企画ではなく、「隊員が主役の、職場の空気が伝わる動画」を継続的に出し続けたことです。再生数が伸びるほど「この会社、面白そう」「ここで働いてみたい」というコメントが増え、プロフィールから採用ページへの導線で問い合わせにつながりました。
重要なのは、フォロワー数そのものではなく「再生→興味→プロフィール→問い合わせ」の導線設計です。ここが無いと、どれだけバズっても採用にはつながりません。
警備会社がSNS採用を始める5つの手順

手順1: 「誰に届けたいか」を決める
20代の未経験者か、ミドル層の転職者かで、出すべき動画は変わります。まず採用したい人物像を1人に絞りましょう。
手順2: 出演してくれる「顔」を決める
SNS採用の成否は出演者で決まると言っても過言ではありません。愛嬌があって現場で慕われている隊員が最適です。社長自らが出る「社長アカウント」型も警備業界では有効です。
手順3: 企画は「日常の切り取り」から始める
最初から凝った企画は不要です。「警備員の1日密着」「現場でのあるある」「先輩に質問してみた」——飾らない日常の方が、作り込んだPR動画より圧倒的に見られます。
手順4: プロフィールから応募までの導線を作る
プロフィール欄に採用ページへのリンクを置き、「DMでも応募OK」と明記します。応募方法のハードルは徹底的に下げるのが鉄則です。
手順5: 週2〜3本を3ヶ月続ける
SNSは投稿の継続で評価が積み上がります。最初の1ヶ月で結果を判断せず、まず3ヶ月・30本を目安に回しましょう。当たり企画が見つかったら、その型を繰り返すのが伸ばすコツです。
失敗しないための注意点
- 警備業ならではの守秘義務に注意: 現場(契約先)が特定される映像・警備計画がわかる内容はNG。撮影範囲は事前に契約先と確認する
- 出演者の同意と社内ルールを整備: 隊員の顔出しは必ず本人の同意を取り、退職時の動画の扱いも決めておく
- 「バズ」を目的にしない: 再生数だけを追うと採用につながらない企画に流れがち。目的はあくまで応募
- 誹謗中傷コメントの対応方針を決めておく: 削除基準・返信ルールを先に用意しておくと現場が疲弊しない
まとめ:警備員採用は「見つけてもらう」戦い方へ
- 警備員採用が難しいのは構造要因(人手不足×イメージ×求人票の同質化)
- 条件競争の求人媒体だけでは、資本力のある大手に埋もれる
- 現場のリアルこそ最強のコンテンツ。警備業はSNS採用と相性が良い
- 実例: TikTok15万フォロワー・月間再生1,000万回・採用問い合わせ200件超
- 始め方は「人物像→出演者→日常企画→導線→3ヶ月継続」の5手順
「何から手を付ければいいかわからない」という方は、まず現状の採用課題をお聞かせください。警備業界での支援実績をもとに、貴社に合った始め方をご提案します。
SNS採用の全体像を知りたい方は、SNS採用の完全ガイドもあわせてご覧ください。
監修者
佐々木 啓吾株式会社Add Value 代表取締役
TikTok・Instagramに特化したSNS運用代行・ショート動画制作会社を経営。企画・台本から撮影・編集・分析まで一気通貫で約20案件を並行支援。警備会社のTikTok採用で採用問い合わせ200件超、月間再生数1,000万回超えなどの実績を持つ。

